夏といえば花火大会に海水浴と楽しいイベントが盛りだくさんな一方、食中毒も増える時期になります。
夏場になれば惣菜品を食べて集団食中毒が発生というニュースをよく聞くかと思います。
この記事ではどういった食べ物が食中毒のリスクがあるのか、食中毒の種類や症状についてまとめています。
目次
夏の食中毒 食べ物はこれが危ない!
食中毒の主な原因は、「細菌」と「ウイルス」だって知っていましたか?
厄介な事に細菌やウイルスは目には見えない小さなものです。
特に夏場に気をつけるのは細菌になります。
温度や湿度などの環境が細菌の好む条件にマッチしてしまう事で食べ物の中で増殖してしまいます。
それでは夏場に気をつけるべき食べ物はどんなものでしょうか?
肉類
食肉加工品
卵
卵の加工品
刺身
寿司
ご飯類
スパゲティ
サンドイッチ
サラダ
和菓子
飲料水
真空パック入り食品
発行保存食
食中毒に気をつけるべき食品が山ほど出てきました。
とはいえ夏の間、これらの食べ物を食べないというわけにもいきませんよね。
その為には細菌の種類と症状、そして対策方法を知っておく必要性があります。
夏の食中毒 その種類と原因症状対策について
上記で食中毒には「細菌」と「ウイルス」性のものに分けられるという話はしましたが、この細菌は更に分類されます。
大きく3つに分けると感染型、生体内毒素型、食品内毒素型に分けられます。
感染型
食べたものに存在していた細菌が腸管内で増殖し、食中毒を引き起こすタイプ。
生体内毒素型
食べたものに存在していた細菌が腸管内で増殖し、毒素を発生させ食中毒を引き起こすタイプ。
食品内毒素型
食品内で細菌が増殖し、それを食べてしまう事で食中毒を引き起こすタイプ。
上記の3タイプに細菌は分かれており、これらのタイプの中にも様々な細菌が存在しています。
サルモネラ菌(感染型)
このサルモネラ菌に感染した肉類や卵を食べてしまう事で発症してしまいます。
症状は腹痛と水下痢や38度以上の発熱を引き起こします。
症状の回復には2~3日掛かってしまう為、その間は自宅で安静する必要があります。
対策としては肉類は必ず火を通して下さい。
表面を焼くだけでは肉の中心部分にもしっかり火が通っているか確認する事が大切です。
また卵をスーパー等で購入する際は常な新しいものを買う様に心掛けましょう。
卵は割った場合は時間を置かずに即調理する様にして下さい。
残った卵は必ず冷蔵庫で保管して、早く使い切る様に意識して下さいね。
カンピロバクター(感染型)
原因となる食べ物は食肉になりますが、その中でも最も危険なのが鶏肉になります。
また飲料水やサラダも原因となります。
症状として腹痛、下痢に38度程度の発熱が挙げられます。
症状の回復までに2~3日を要します。
しかし、この菌は熱や乾燥に弱い為、しっかりと加熱すれば問題ありません。
基本的に水も熱して使用すれば問題ありません。
サラダについては調理器具や手先からの二次感染が主なので調理器具をきちんと熱湯消毒し、乾燥していれば必要以上に恐れる心配はありませんよ。
病原性大腸菌(感染型)
糞便に汚染された食肉からの二次汚染が原因となり、あらゆる食品に感染する。
主な症状は腹痛、下痢、38度以上の発熱や嘔吐が挙げられる。
症状の回復は2~3日程度です。
対策としては生野菜はしっかり洗ってから調理する事。また食肉は中心部まで十分加熱する事も大切です。
食べる前に中身まで焼けているのか切り口を入れて、断面が焼けているのか確認しましょう。
腸炎ビブリオ(感染型)
主な原因となる食べ物は魚介類の刺身や寿司類になります。
症状としては激しい腹痛に下痢、発熱、嘔吐等が挙げられます。
潜伏期間が短く、早ければ摂取してから2時間程度で発症する可能性があります。
症状の回復までに4日程かかるケースが多く、症状としては重くなりやすい。
対策としては調理前に魚介類は水でよく洗って菌を洗い流しましょう。
また調理前や生食前は必ず冷蔵庫で入れて保存する様にして下さい。
また夏場は生食用の調理器具は使い分ける習慣をつけましょう。
ウェルシュ菌(生体内毒素型)
肉類、魚介類、野菜等を使用した煮物が最も多い。
食べ物として多いのはカレー・シチュー類になります。
症状としては腹痛、下痢、嘔吐が中心です。
症状の改善には1~2日程度なので、他の食中毒の症状としては軽い方です。
対策としては調理したものは早く食べる事です。
カレーやシチュー等はよく大量に作って翌日にも食べる事は多いかと思いますが極力避けましょう。
もし大量に作って残ったものは室温で放置せず、すばやく冷蔵庫に入れて下さい。
セレウス菌(生体内毒素型)
米や小麦を原料とした食品、チャーハンやスパゲティー等が原因になります。
症状は嘔吐タイプと下痢タイプに分けられます。
症状の改善には1~2日程度となります。
一度に大量の米飯やめん類を作り置きせず、必要量だけを調理する。
穀類などを原料とした食品は、調理後、速やかに低温(10℃以下)に保存する。
黄色ブドウ球菌(食品内毒素型)
主な原因となる食べ物は穀類になります。
症状としては激しい腹痛と下痢が挙げられますが1日で改善する事もあり、他の食中毒と比べ軽く済む場合があります。
対策としては手や指の洗浄や消毒になります。
この菌は熱に強く、加熱では十分に死滅しない為、手洗いを徹底するしかありません。
ボツリヌス菌(食品内毒素型)
原因となる食品は食品のかん詰めやビン詰になります。
症状は嘔吐だけではなく視力障害や言語障害がみられる為、他の食中毒と症状が異なります。
改善までには1~2日かかります。
対策としては缶詰がもし膨張していたら決して食べないで下さい。
注意して頂きたいのは缶詰に『加圧加熱殺菌』の表記を探して下さい。
もしその様な記載がないのであればどの様な保存方法を推奨しているか確認し、適切な保存をして下さい。
また必ず期限表示内に食べる様にして下さいね。
まとめ夏に気を付けるべき食べ物は
夏場に気をつけるべき食べ物
- 肉類
- 食肉加工品
- 卵
- 卵の加工品
- 刺身
- 寿司
- ご飯類
- スパゲティ
- サンドイッチ
- サラダ
- 和菓子
- 飲料水
- 真空パック入り食品
- 発酵保存食
- 調理する際は手先の洗浄と消毒を行う。
- 肉類は中心まで必ず火を通すこと
- 卵は新鮮なものを購入して割ったらすぐに調理すること
- 魚介類は事前に水洗いして調理すること、また生食用の調理器具は使い分けること
- カレーやシチューや飯類は大量に作り置きしないこと、作り置きする場合は冷蔵庫で保存すること
- 膨張した缶詰は食べないこと
- 調理器具は熱湯消毒して乾燥すること
上記の項目を注意すれば食中毒になる可能性はグンと下がるかと思います。
しっかりと対策をとり夏場の食事を楽しみましょう^^